武者小路実篤の言葉に、こうあります。
「この道より我を生かす道なし この道を歩く」
私はこの言葉が好きです。
短いのに、覚悟と静かな誇りが詰まっているように感じます。
私が歩いている「この道」とは
私は塗装の仕事をしています。
壁や天井、建物の表面に色と膜を与え、住まいや街の顔を形作る、いわば縁の下の力持ちのような仕事です。
世の中には、もっと華やかな道も、数字がはっきり見える道も、たくさんあります。
それでも私にとって、自分をまっすぐ生かせるのは、この手仕事の道だと思っています。
だから「この道より我を生かす道なし」と、心のどこかで重ねているのです。
職人として、何を大切にしているか
塗装は、見た目だけの話では終わりません。
下地の状態、材料の相性、乾燥や気候、次の工程へのつながり。
一つひとつに責任が伴います。
丁寧にやればやるほど、目に見えないところに誠実さが宿る
そう信じて現場に立っています。
「速さ」や「安さ」だけが評価される時代でも、私は削りたくない基準があります。
それは、自分の名前で請け負った仕事に、後ろめたさを残さないこと。
職人としての誇りは、派手な言葉より、仕上がりとお客様の安心の方に置きたいと思っています。
なぜこの記事を書いたか
この文章を読んでくださっている方には、私がどんな思いで塗装職人として日々を過ごしているか、少しでも伝わればうれしいです。
依頼を検討してくださる方、同じように手に職を持って生きている方、あるいは「自分の道は何だろう」と考えている方——誰にとっても、武者小路の言葉は、自分なりの「この道」を思い出すきっかけになるのではないでしょうか。
私はこの道を歩き続けます。

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